補助金・第7回・2026年7月31日17時締切

省力化投資補助金は7月31日まで 建設会社が確認したい設備と賃上げ要件

中小企業省力化投資補助金(一般型)第7回の対象会社、補助額、建設業の申請案、賃上げ要件、交付決定前発注の禁止を整理します。

公開日
2026年7月11日
読了目安
約12分
対象
設備・システム導入を検討する中小建設会社、経営者、経理担当者
建設会社が省力化設備と事業計画を検討する打ち合わせ

人手不足を機械や専用システムで補いたい中小建設会社は、省力化投資補助金(一般型)第7回へ2026年7月31日17時まで応募できます。ただし、単に重機やパソコンを買う制度ではなく、省力化と賃上げを3〜5年の数字で説明する必要があります。

Quick Summary

この記事の要点

  • 期限電子申請は2026年7月31日17時まで。GビズIDプライムが必要
  • 上限従業員5人以下750万円、6〜20人1,500万円。小規模事業者は原則2/3補助
  • 禁止採択後も交付決定前の契約・発注は対象外。補助金は原則後払い

補助金

省力化投資補助金の一般型とは

一般型は、人手不足に悩む中小企業等が、自社の業務に合わせてデジタル技術を使った設備やシステムを導入し、作業時間を減らす取組を支援する制度です。

ここでいう省力化は、古くなった設備を新しくすることだけではありません。どの工程に何人・何時間を使っているかを整理し、導入後に何時間減り、その時間を施工管理、見積、受注拡大などへどう振り向けるかまで示します。

国が登録した製品カテゴリから選ぶ「カタログ注文型」とも別です。一般型では、一品一様の設備構成、専用システム、複数設備の連携などを計画します。一般型へ申請する前に、カタログ注文型の対象製品に該当しないかも確認します。

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対象会社と補助額

建設業の中小企業者は、原則として資本金3億円以下または常勤従業員300人以下です。小規模事業者は常勤従業員20人以下。応募時点で従業員が0人、または給与支給総額の算定対象者が0人の場合は応募できません。

従業員数通常の補助上限大幅賃上げ特例
5人以下750万円1,000万円
6〜20人1,500万円2,000万円
21〜50人3,000万円4,000万円
51〜100人5,000万円6,500万円
101人以上8,000万円1億円

補助率は中小企業が原則1/2、小規模事業者・再生事業者が2/3です。一定の最低賃金引上げ実績がある中小企業には2/3の特例があります。最大額だけでなく、自社の従業員区分と補助率を先に確認します。

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対象経費と対象外になりやすい設備

機械装置・システム構築費は必須で、単価50万円(税抜)以上の設備投資を一つ以上含めます。ほかに運搬費、技術導入費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費などが対象になり得ます。

  • 対象外になりやすい車両・運搬具、汎用パソコン単体、設置場所の基礎工事、単なる老朽設備の更新。
  • 説明が必要市販重機、ドローン、パッケージソフトなどを単体で買うだけの計画。
  • 対象になり得る現場条件に合わせた機能変更、専用システム、複数設備を連携させる取組。

設備の設置・保管場所は申請時に特定し、所有権や使用権を確認できる書類が必要です。交付申請時点で建設中の場所や、土地だけ確保して建設予定の場所は対象外です。

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建設会社で考えられる申請案

次は制度要件を理解するための仮想例であり、採択を保証するものではありません。

  • 測量・出来形管理測量機器、現場センサー、専用解析システムを連携させ、測量、転記、帳票作成の時間を減らす。
  • 資材加工鉄筋、管材、木材等の加工設備と設計データを連携し、寸法入力、加工、検査の手作業を減らす。
  • 写真・施工管理現場写真の収集、分類、台帳作成、進捗共有を専用システムで一体化する。

「ドローンを買う」「重機を買う」と書くだけでは不十分です。導入前の工程、削減する人数×時間、前後工程との連携、投資後に生み出す付加価値を自社の数字で説明します。

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3〜5年の生産性・賃上げ要件

事業計画では、労働生産性を年平均4.0%以上向上させます。さらに、1人当たり給与支給総額を年平均3.5%以上増やし、事業場内最低賃金を毎年、地域別最低賃金+30円以上に保つ必要があります。

従業員21人以上の会社は、交付申請までに一般事業主行動計画を「両立支援のひろば」で公表します。掲載に時間がかかるため、採択後に初めて準備すると交付申請へ影響する可能性があります。

大幅賃上げ特例は、1人当たり給与支給総額を年平均6.0%以上増やし、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+50円以上にする計画が必要です。上限が上がる一方、未達時は上乗せ分の返還対象になります。

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応募から補助金入金まで

  1. 応募準備:GビズID、決算書、賃金台帳、現在の工程、設備仕様、見積候補、導入場所を整理する。
  2. 電子応募:2026年7月31日17時までに申請する。申請者自身が計画を理解する。
  3. 審査・採択:第7回の採択発表は11月中旬予定。案件によりオンライン口頭審査がある。
  4. 交付申請:見積、賃上げ計画、登記・賃貸借、賃金台帳等を提出する。
  5. 交付決定後に発注:導入、支払、実績報告を実施期間内に完了する。
  6. 精算払い:検査と金額確定後に補助金を受け取る。

交付決定日から18か月以内、かつ採択発表日から20か月以内に手続を完了します。補助金が入るまで会社側が全額を支払う資金計画も必要です。

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申請前に揃える数字と書類

直近決算書、従業員数、賃金台帳、導入前の工程と作業時間、設備仕様、参考見積、導入場所の登記・賃貸借資料を揃えます。金融機関から資金調達する場合は、金融機関による計画確認書も確認します。

単価50万円以上の設備は仕様と積算根拠が分かるカタログ・提案書等が必要です。ただし参考見積の取得を、発注や契約と誤解される形にしないよう注意します。

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採択されても交付決定前は発注しない

最も避けたいのは、納期確保や締切を理由に先に注文することです。補助対象は、原則として交付決定日以後に契約・発注し、実施期間内に支払った経費です。

採択通知は、購入許可や補助額確定ではありません。販売店への注文書、契約金、取消不能な仮押さえなどが事前着手に当たらないか、曖昧な行為も避けます。社内の購買担当と販売店へ「交付決定まで発注しない」と共有します。

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給与・最低賃金の未達には返還規定がある

1人当たり給与支給総額の目標が未達の場合、達成率に応じた返還を求められます。事業場内最低賃金+30円を満たさない年度は、原則として補助額を事業計画年数で割った額が返還対象です。

大幅賃上げ特例の給与年6.0%または最低賃金+50円を欠く場合、上限引上げ分の返還対象になります。赤字や天災など一定の免除規定はありますが、免除を前提にした計画は作れません。

無断転売、貸付、目的外使用、虚偽報告、効果報告をしない行為も取消し・返還につながります。設備を導入できるかだけでなく、3〜5年にわたり賃金目標を管理できるかを判断します。

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7月31日までにやること

  1. GビズIDプライムで申請画面へ入れるか確認する。
  2. 現場・事務作業を工程別に分け、人数×時間を集計する。
  3. 削減したい工程を絞り、設備単体ではなく前後工程を含む構成を作る。
  4. 仕様、納期、参考見積、設置・保管場所を確認する。
  5. 3〜5年の人員、給与、最低賃金、利益、減価償却を試算する。
  6. 交付決定まで発注しないことを社内と販売店で共有する。

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よくある勘違い

採択されたらすぐ発注できますか?

できません。採択後に交付申請を行い、交付決定日以後に契約・発注します。

市販の重機やパソコンを買えば対象ですか?

単体購入では原則対象になりません。現場に合わせた設備構成と具体的な省力化効果が必要です。

補助率2/3なら代金の1/3だけ用意すれば足りますか?

足りません。原則後払いのため、会社が先に代金全額と消費税・対象外経費を負担します。

生産性目標を下回ると必ず全額返還ですか?

一律全額とは限りませんが、給与・最低賃金要件には具体的な返還規定があります。虚偽や目的外使用も返還対象です。

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ファクトチェックに使用した一次資料

制度の適用は契約、発注機関、工事条件、申請時点で異なります。この記事は公表資料をもとにした一般的な実務整理です。個別案件は所管行政庁、発注機関、労働基準監督署、制度事務局または専門家へ確認してください。